2013.10.5.

5-9．友達のこと

　いろんなメディアによる情報発信を始めて３年強。
　それなりの時間を、文章を書くことに使ってきました。

　たとえば、
　毎日書くブログには３０分前後、
　メールマガジンには１時間前後。

　毎月発行する事務所便りには、
　おそらく３〜４日。

　今思えば、こうしたことを始める前は、
　何に時間を使っていたんだろう。
　心から、そう思います。



　もちろん、それだけの時間は、
　意識しないと作れません。

　その時間を作るために捨てたことがいくつかあります。

　１つはゴルフ。

　大学時代から続けてきたゴルフですが、
　中断して、３年以上が経ちます。

　移動も含めると１日仕事になるゴルフ。
　かつ、年齢を重ねてからも楽しめるスポーツがゴルフ。

　そう考えると、
　「今優先すべきことではない」。

　むしろ、文章を書くことだったり、
　アウトプットのためのインプットをすることだったり、
　あるいは遊び盛りの子どもたちと一緒に過ごすことだったり。

　そういうことに時間を作るため、
　ゴルフに費やしている時間を使おう。

　そう思いました。

　かつ、この人なら行くとか行かないとか考えるのは面倒なので、
　一切のゴルフをお断り。
　今では、お誘いもなくなりましたが、
　いい選択が出来たと僕は考えています。



　もう１つ、夜の飲み会。

　人数の多い大宴会。
　ただ楽しいだけの飲み会。
　単なるお付き合いの会合。

　そういう場所には極力行かないようになりました。

　夜のお付き合い回数は激減。
　その代わり、知人、友人との付き合いの密度は
　格段に濃くなったような気がします。

　８人や１０人で行く飲み会は苦手です。
　どうしても会話に流れが出来てしまい、
　いや、僕はこう思うんですけど、という発言をしにくい。

　その点、２人、３人、４人くらいだと、
　お互いの声にゆっくり耳を傾けながら、
　自分の思うことを語ることも出来る。

　そこでの会話から得られるヒントを、
　ブログやホームページで一般化して発信することもしばしばです。



　かつて、事務所便りの取材で訪問した
　宮城県鎌先温泉にある老舗旅館「湯主一條」さん。

　その経営者であられる一條達也さんと、
　こんな会話を交わしました。

　（船）同業の集まりに行くと、いかに新規のお客様を獲得するかの話が
　　多く、強い違和感を感じます。もっと話すべきは、既存のお客様にど
　　んなサービスをしているかだと思うのですが、そんな話は殆ど出ませ
　　ん。今のお客様に出来るだけのことをする。それがまた、新しいお客
　　様に広がっていくのではないかと私は感じています。

　（一）私も同業の友達が少ないのです（笑）。腹を割って話せる人は本
　　当に少ないですね。立場上、出席しなければならない泊まりの会合
　　もありますが、そういう場合でも旅館の部屋は必ずシングルにします。
　　東京での会合など、二次会、三次会など、一晩で平気で数万円使う
　　人が多い。それだったら、家族とどこかに行けますし、部屋で寝てい
　　た方がいいかもしれない。

　（船）以前、ある冊子で、「信念を貫くと付き合う人は少なくなる」とおっ
　　しゃっていました。とても印象に残っています。

　（一）そうなんです。そうした方が、本当に必要な太い人間関係が出来
　　上がり、結果的に売上が上がる。ああ、良かった、と思える機会が増
　　えるのです。

　　（「早起き税理士・会計士の「縁結び」第１８号より）



　ゴルフにしろ、飲み会にしろ、
　それがなければ人間関係が成り立たない、というものではありません。

　まずゴルフや飲み会があるのではなく、
　まず人がいて、その人と時間を共有したいと思うかどうか。

　この人と、もっと話したい。
　この人と、一緒に何かをしたい。

　そう感じたら、より深い関係を築くための時間を作ればいい。
　そう思うのです。

　ゴルフがなければ、飲み会がなければつながらないご縁ならば、
　それはそれで仕方がない、と。



　「信念」と言えるほど、確固たるものはありません。

　でも、表面上のお付き合いがなくなってもいい。
　友達が少なくなってもいい（現に少ないですし）。

　それくらいのことは、考えているつもりです。

　そうなったとしても、
　自分を飾らず、
　情報発信を続けていくことで広がるご縁のほうがよほど大きい。

　僕はそう信じています。